
アメリカ・モンタナ州に広がるグレイシャー国立公園 Glacier National Parkは「アメリカ最後の未開の大自然」とも呼ばれる壮大な国立公園です。氷河によって削られた険しい山々、エメラルド色に輝く湖、そして静かな森の中を歩く野生動物たち。グレイシャー国立公園には、まるで映画のワンシーンのような絶景が広がっています。
本記事では、アクセス方法から絶景ドライブ、ハイキング、宿泊情報まで、初めて訪れる人でも安心できる完全ガイドとして解説します。
グレイシャー国立公園とはどんな場所?
グレイシャー国立公園は、ロッキー山脈北部に位置し、広大な自然が、今なおほぼ手つかずの状態で残されています。氷河期に形成された鋭い山々と深い谷は、人間の開発をほとんど受けておらず、まさに”自然そのもの”の姿を見ることができます。
また、国立公園内には数百種類以上の動植物が生息し、グリズリーベアやマウンテンゴートなど、北米ならではの野生動物に出会える場所です。

グレイシャー国立公園への行き方
グレイシャー国立公園への空の玄関口となるのは、モンタナ州カリスペル(Kalispell)にあるグレイシャーパーク国際空港 (Glacier Park International Airport) です。公園内は広大な自然が広がっているため、移動手段は レンタカーが基本となります。夏場は混雑が予想されるので事前予約を推奨します。空港からはタクシーや Uber などのライドシェアも利用できますが、園内を自由に巡るには車が最も便利です。
空港を出発してグレイシャー国立公園へ向かうドライブは、すでに旅のハイライトのひとつ。森や湖、山々が次々と姿を変え、目的地へ向かう時間そのものが特別な体験になります。
グレイシャー国立公園には 全部で7つの入口(エントランス) があり、どの入口から入るかによってアクセスできるエリアや景色が変わります。 今回はその中でも、初めての旅行者にも訪れやすい おすすめの2つのエントランス を紹介します。
西側の主要入口|West Glacierルート
カリスペルKalispellから車でおよそ30分、約24マイル(約40キロ)ハイウェイ2号線を東に進み、West Glacierへ向かいます。
このルートからは、レイク・マクドナルドエリアやアプガービジターセンターへアクセスができます。そしてあの有名な「ゴーイング・トゥ・ザ・サン・ロード」の西側にもつながっています。
東側の主要入口|St. Maryルート
グレートフォールズ (Great Falls, Montana)からハイウェイ89号を北上し、約125マイル(約200キロ)先のブラウニング (Browning, Montana)を経由します。セント・メアリー入口 (St. Mary Entrance)は「ゴーイング・トゥ・ザ・サン・ロード」の東側の起点となる場所で、セントメアリービジターセンターにもアクセス可能です。

西側?東側?どっちから入るのがおすすめ
Glacier National Parkを訪れる際、多くの人が迷うのが「西側から入るか、東側から入るか」というポイントです。
結論から言うと、初めて訪れる方には「西側(West Glacier)」からの入園がおすすめです。
西側(West Glacier)がおすすめな理由
West Glacier, Montana側は、アクセスのしやすさと観光のしやすさが大きな魅力です。
- 空港(カリスペル)から近くアクセスしやすい
- レイク・マクドナルドなど人気スポットが近い
- 宿泊施設やレストランが充実
- 初めてでも観光しやすい
また、有名な「ゴーイング・トゥ・ザ・サン・ロード」も西側からスタートすることで、徐々に標高が上がり、景色の変化を楽しみながらドライブできます。
東側(St. Mary)はこんな人におすすめ
一方で、東側のSt. Mary, Montanaエリアは、よりワイルドで静かな雰囲気が魅力です。
- 観光客が比較的少なく、落ち着いた雰囲気
- 朝日や広大な草原の景色が美しい
- 野生動物に出会えるチャンスが高い
特に写真撮影や自然をじっくり楽しみたい方には、東側からのスタートもおすすめです。
結局どっちがいい?
迷ったら以下を目安に選ぶと失敗しません。
- 初めて・効率よく観光したい → 西側(West Glacier)
- 静かな自然・写真重視 → 東側(St. Mary)
時間に余裕がある場合は、西から入り東へ抜けるルートがベストです。
ゴーイング・トゥ・ザ・サン・ロードを横断することで、この国立公園の魅力を最大限に体感できます。
2026年の車両予約ルール変更点
- 車両予約制度の廃止:2026年、グレイシャー国立公園ではこれまで実施されていた車両予約制度が廃止されます。
- 駐車時間の制限:混雑緩和のため、7月以降、人気エリアであるローガン・パスでの駐車時間が「3時間」に制限されます。
- 新シャトルバスシステムの導入:予約制に代わる新たな試みとして、ローガン・パスへの早朝急行シャトルが試験的に導入されます。
※2026年シーズンは、車両予約制度やシャトルバス運行ルールの変更が発表されています。最新情報は必ず公式サイトをご確認ください。
新制度シャトルバスでローガンパスへ行き方
2026年のグレイシャー国立公園では、シャトルバスの運行形態が「完全予約制の急行システム」へと大きく変わります。以前の「先着順で誰でも乗れる自由なバス」から、「特定の目的地(ローガン・パス)へ向かうための予約制シャトル」となります。
具体的に何が変わったのか、以前との違いとシャトルバスの乗り方を分かりやすく説明します。
2026年シャトルバス予約のポイント
2026年からグレイシャー国立公園のシャトルバスは完全予約制となり、以前のように先着順で自由に乗車することはできませんが、予約時に特定の便の時間を選ぶ必要はありません。事前に 1ドルのチケット(乗車権) をオンラインで取得しておけば、当日の運行時間内であれば好きなタイミングでシャトルバスに乗ることができます。
以前の運行形態との主な変更点
- 事前オンライン予約が必須
- 予約した人のみ乗車可能
- 2歳以上はチケット必要
- チケット料金は1人1ドル
- 予約枠は2段階で開放 一部:60日前から 残り:前日19:00(MDT)に追加枠が開放
特に夏休みシーズンは予約が集中し、早い段階で満席になる可能性があります。旅行日程が決まったら、できるだけ早めの予約がおすすめです。
また、予約開始日に備えてアラート設定をしておくと安心です。チケット購入はこちらから
「急行シャトル」へ変更
2026年からは、シャトルバスの運行ルートも大きく変更されます。
これまでのシャトルは、園内の複数の停留所を巡回するスタイルでした。しかし2026年以降は、ルートが簡素化され、主要拠点から「Logan Pass(ローガン・パス)」へ向かう急行シャトル形式へ変わります。
そのため、
- 移動時間の短縮
- 混雑緩和
- ローガン・パスへのアクセス向上
などが期待されています。
一方で、以前のように自由に途中下車しながら移動するスタイルではなくなるため、事前にルートや時刻表を確認しておくことが重要です。
- 最新のシャトルバス時刻表はグレイシャー国立公園公式サイトで確認できます。

シャトルの運行範囲と注意点
2026年の新しいシャトルバス運行では、いくつか重要な変更があります。
停車しないエリアに注意
今回の急行シャトルは、すべての人気スポットに停車するわけではありません。特に以下のエリアには停車しないため注意が必要です。
- アバランチ・レイク(Avalanche Lake)エリア
- トレイル・オブ・ザ・シーダーズ(Trail of the Cedars)
これらのエリアへ行く場合は、自家用車でのアクセスが必要になります。駐車場の数は限られており、すぐに満車になる可能性があります。いつもより少し早い出発を心がけることをお勧めします。
シャトルバスの役割は「長距離移動用」
また、シャトルバスは観光スポットを巡るためというよりも、「ローガン・パスへの移動手段」としての役割が強くなっています。
特にローガン・パスでは駐車時間が3時間に制限されるため、以下のような利用が想定されています。
- ハイライン・トレイルなど長時間トレッキングをする人の移動手段
- 混雑時に車を避けてアクセスするための交通手段
このように、2026年以降のシャトルは「観光周遊用」から「目的地直行型」へと役割が大きく変わっています。
グレイシャー国立公園 入園料一覧(2026年時点)

グレイシャー国立公園は、2026年から導入された「アメリカ非居住者向け100ドル追加料金」の対象公園になっています。追加料金については、別記事で詳しく解説しています。回避方法や節約術もまとめているので、旅行を計画している方はぜひチェックしてみてください。
【重要】入園パスとシャトルチケットは別物です!
- 入園パス: 公園のゲートを通るために必須。
- シャトルチケット(2歳以上1人$1): ローガン・パスへ行く予約制シャトルに乗る人だけが必要
グレイシャー国立公園内に宿泊しよう
グレイシャー国立公園内には、19世紀の雰囲気を今に伝える歴史的な宿泊施設があります。人気のホテルはすぐに満室になってしまうので、早めの予約が推奨されます。ホテル公式サイトはこちら。

メニー・グレイシャー・ホテル (Many Glacier Hotel): 1914年から1915年にかけて建設された公園内最大のホテルで、スイフトカレント・レイクのほとりに位置しています
レイク・マクドナルド・ロッジ (Lake McDonald Lodge): 1913年に建設された歴史あるロッジで、ロッジタイプのほかにコテージやモーテルタイプも用意されています
スイフトカレント・モーター・イン (Swiftcurrent Motor Inn): メニー・グレイシャー・ホテルから約1.5kmの場所にあり、特にハイキングを楽しみたい方におすすめの宿泊施設です
ライジング・サン・モーター・イン&キャビン (Rising Sun Motor Inn& Cabins): 公園の中心部に位置しており、主要な観光スポットへのアクセスに便利です
ビレッジ・イン・アット・アプガー (Village Inn at Apgar): 西部入口から約5kmのレイク・マクドナルド湖畔に位置し、ウエスト・グレイシャー駅までの有料送迎サービスも利用可能です
公園近郊の人気ロッジ
シーダークリーク・ロッジ(Cedar creek lodge):公園の外にありますが、モンタナの自然と都会的な快適さを両立した洗練されたロッジです
グレイシャー・パーク・ロッジ&リゾート (Glacier Park Lodge and Resort): 公園の東側入口付近に位置する1913年建設のロッジで、9ホールのゴルフ場も併設されています。ホテルの公式サイトはこちら。
夏限定の絶景ドライブ|おすすめルートと注意点

グレイシャー国立公園は夏がとても短いです。7月上旬に訪れた際、所々雪が残っていました。「Going-to-the-Sun Road」も6月に除雪している様子が公式インスタグラムから見ることができました。ユタ州では6月といえば夏真っ盛り。毎日暑い日が続き、グレイシャー国立公園のインスタを見て、まだこんなに雪が積もっているのか、と半信半疑でした。しかし、訪れて納得、7月でも朝晩は冷え込み、雪もところどころ残っているところがありました。
短い夏、多くの人がグレイシャー国立公園の秘境に誘われ訪れる理由が理解できるほど、息をのむような絶景が車窓からも、ハイキングをしながらでも味わうことができます。
しかし、何といっても相手は大自然。私がLogan Passを訪れた際も、途中で通行止めとなり、その先へ進むことができませんでした。理由は、トレイル周辺に熊が現れたため。その日はLogan Passのトレイルを歩くことはできませんでした。
残念ではありましたが、これも大自然の中ならでは。人間よりも野生動物が優先される環境だからこそ、グレイシャー国立公園の自然は今も守られているのだと感じました。



初心者でも登れた|Avalanche Lake Trail
トレイルは簡単ではなかったけれど、頑張る価値あるトレイルがAvalanche Lake Trailheadです。駐車場(駐車スペースは限られているので早めの行動がおすすめ)に車を置いて施錠を確認、水とスナックを持って出発です。携帯電話の充電は忘れずに、でも電波がなくなること多々なので、GPS機能付きの腕時計などあったら便利かもしれません。途中、熊に注意の看板があったので、熊スプレーや熊鈴などあると安心感が増えます。 アバランチ湖にたどりつくまで、さまざまな自然に触れることができます。苦労して歩いた先に広がる景色は、疲れを忘れるほどの美しさでした。



まとめ
グレイシャー国立公園は、言葉では伝えきれない感動と出会える場所です。なかなか行くことが出来ない場所、けれどたどり着いた先には素晴らしい景観が待っています。ぜひ、次の目的地にしてみはいかがでしょうか。
ブログではお伝え出来なかった景色の写真は、インスタグラムでも紹介しています。ぜひ、そちらも見てみてください。

